17日の未明から16日付の日記を書こうとパソコンの前にいるが朝日が昇ってしばらくしてもなにも書くことが思い浮かばない。
雑誌を捲り、手の届く場所にある本を拾い読みなにも思い浮かばない。考えている——ほんとうに考えているのか? これは思考なのか? これまでもこうした方法で思考してきたか? などと埒が明かない。
だったら書かなくても良いのではないか……。いや、せっかくこんなに長時間、日記を書くことについて悩んだのだからそれもつまらない。仕方がないからその経緯を書こう——そんなふうにいま日記を書いている。つまらない日記だ。でもこれで、日記を書くことからも、日記を書かないことからも赦される。まるで底に積もった塵。