Lost Girls『Menneskekollektivet』を何度も聴いていた。2021年のベストになるんじゃないかな。めちゃくちゃかっこいい。
今年になってからの約三ヶ月、普段通りに新譜を聴いてきたが、どれもいまひとつだったところにアートワークも最高の『Menneskekollektivet』(ノルウェー語で「人間の集団」の意)だったから、そうかそうか、俺はこれが聴きたかったんだな、という気持ちにすらなっている。
とはいえ、さっきYouTubeでOlivia Rodrigoが二曲目(『deja vu』)のMVを公開しているのを見つけ、同時に1stアルバムは5月21日との報。なにか巨大なものを背負わされてしまうのは避けられないだろうけれども、(たぶん)だからこそ特別な音楽になる/なってしまうのではないだろうか。
今日も人はわけがわからないほど大きな罪を背負う(ふりをする)らしい。それは高速で繰り返されるため既存のアーキテクチャでは処理が追いつかず空中分解を起こし霧となる。霧が立ち込める。目が霞み霧に包まれ、だけどそのことには気付かないという才能だけが虚ろな階段を駆け上がる。その背中を訳知り顔で唾棄しイカロスの神話に真面目に戒められてもすでに地上に居場所はない。ここには霧が何層にも立ち込めている。選択肢は限りなく限られている。