この日記は2020年の11月からのログしか残っていないため、おれが世界陸上こと世界陸上競技選手権大会を偏愛していることには一度も触れていなかったと思う。
前回の開催は2019年、カタールのドーハ。世界陸上は隔年で開催されるため、本来であれば昨年にアメリカ、ユージーンで開幕するはずだった。ただ周知のとおり、コロナの影響で東京五輪が延期され、それに押し出される格好で今年の開催となったのだった。
まだ開催中だが、今年もまた素晴らしい大会になった。競技を見つつ選手の名前をツイートすることが長らくTwitterでの一番の愉楽で、今年もそれを繰り返している。バーシム、ドナルド・トーマス、真野、バンニーキルク、ハイレシュラシエ、ハッサン、ヨハン・ブレイク、シンビネ、サニブラウン、クルーザー、コバクス、ウォルシュ、タルー、クリスチャン・テイラー、ファイデク、シェリーアン・フレーザープライス、カンブンジ、マクワラ、キラニ、シェリカ・ジャクソン、ショーナ・ミラー、ドスサントス、エライン・トンプソン、アッシャースミス、ドグラス、ナイトン、ロハス、キプイエゴン、ブルース、セメンヤ、マクローフリン、ムハマド……。
そんな中、18日に山田せつ子&倉田翠ダンス公演『シロヤギ ト クロヤギ ト』を神楽坂セッションハウスで観た。シェリーアン・フレーザープライスが100m決勝で素晴らしい走りをした日の午後だ。(山田)せつ子さんも倉田(翠)さんも素晴らしかった。京都公演に引き続き宣伝美術を任せてもらえて光栄だった。
ところで、以下は18日未明のツイート。
確かに良い雲だ…
今回から、世界陸上を長年放映しているTBSは、YouTubeでの放映を開始した。ただ、日本時間で深夜に行われた競技などについては、翌朝からのテレビ放送用の素材といった趣で、競技の合間などのテレビコマーシャルが入る予定の時間はただ競技場が映ったりしている。
ある時、良い雲がオレゴンの青空に浮かんでいて、それがずっと映っている時間があった。カメラはあきらかに雲をとらえたものだった。それでツイートしたのが上記のものだが、良い雲とは? 良いとは、悪いとは——?
ふと思ったのは、競技者もダンサーも雲も、おれは同じように観ているということだ。良いとか、悪いとか。それらは言語の限界を超えて当然のものたちだ。だから良いとか、悪いとか——。
とにかく、どれも素晴らしかった。良かったのだ。
みんな世界の中で(世界を見ながら)勝手にやっている。その切実さ以外はガラクタだ。